海老名市精神保健福祉促進会(2πr)では、じんかれんと共催で、オンラインによる講演会「オープンダイアローグ巡回学習会in海老名 オープンダイアローグの実践」を、2020年9月12日(土) 海老名市総合福祉会館にて開催いたしました。※追記:「レポート」ページに、アンケート結果(PDF)を掲載しました

「レポート」ページはこちら

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当日配布された資料

「オープンダイアローグ対話実践のガイドライン」

「訪問看護を立ち上げるに当たって」

及び 

「アンケート結果」を掲載します。

「2πr」のページはこちら

「2πr」2020年度活動報告

『オープンダイアローグ対話実践のガイドライン』のダウンロードはこちら

『訪問看護を立ち上げるに当たって』のダウンロードはこちら 

<アンケート結果>

参加者数        70名  (会場 39  自宅等 31)  

アンケート回収数 42枚 (会場 28  自宅等 14) 

参加者の 居住地海老名市
14名
厚木市
7名
秦野市
5名
相模原市
4名
鎌倉3 横須賀2 平塚2 綾瀬1  座間1 小田原1 二宮町1 千葉1
参加者の年齢20歳代
0名
30歳代
5名
40歳代
2名
50歳代
3名
60歳代
13名
70歳以上
17名
未記入
2名
参加者の立場家族
27名
当事者
1名
医療関係
2名
福祉関係
6名
行政関係
4名
ボランティア
1名
その他
1名
講演会を何で知ったか家族会
17名
家族会会報
1名
じんかれんニュース
8名
チラシ
11名
その他
4名
未記入
1名
講演内容について良かった
15名
(会場8 自宅7)
普通
16名
(会場10 自宅6)
あまり良くなかった
6名
(会場5 自宅1)
未記入
5名
(会場5)

感想・意見

(1)講演「オープンダイアローグの実践」について

①「オープンダイアローグとは何か」について

・オープンダイアローグについて基本的説明をもっとしてもらいたかった。

・初心者にはオープンダイアローグの概要が良く理解できなかった。  同意見複数

②「オープンダイアローグの実践例」について

・オープンダイアローグの実践の基本をまずある程度お話して下さると理解しやすい.

・「実践例」の具体的な話や、成功例を聞きたかった。      同意見複数

・各発言者の体験を語られたが、オープンダイアローグの理論に沿ったものというよりそれぞれの方の人間性をベースに職責上の役割を果たされたという内容であったと思う。

・私自身勉強不足なので、お話のどの部分がオープンダイアローグの実践に当たるのかが、うまくとらえられなかったように感じた。できれば、会場における、いわゆる典型的なオープンダイアローグのロールプレイ場面など見れたら良かったと思った。

①②を通して

・オープンダイアローグはそれぞれの立場に壁を作らない良いアプローチだと思った。

・実際の場面でオープンダイアローグを見てみたいと興味がわいた。学びを深めたい。

・「話を聴くことと、話をすることを分けること」は訓練が必要で、当事者にとっても対話の中でそれが重視されれば、安心な関係を作ることができる。

・「本人の居ない所で本人のことを話さない」とはどういう場面で?

・「本人の居ない所で本人のことを話さない」を心掛けて行きたい。

・話し合いをオープンにしてゆくということ、なるほどという発見に共感する。本人の居ない所で話すということを今迄やって来たので考え直したいと思う。

・オープンダイアローグが医療だということに驚いた。薬に頼らない治療として回復への可能性を感じた。

・改めて「対話」の重要性を知ることが出来た。

・これからもこういった実践が行われるとよいと思った。「当事者」と「医者」だけではない場が必要と思う。

・実際におやりになっている活動が理解できた。日常の生活の中でオープンダイアローグの精神に沿った「対話」を心掛けてけて行きたいと思っている。

・オープンダイアローグの治療法が本当に効果があるのかをまず示さないと進まない。

・KAZOCの皆様は温かい気持ちを持っていらっしゃる方ばかりと思った。

・あまり良く理解できなかった。/もう少し具体的にじっくり勉強したいと思った。

・休憩時間を使ってまで一つでも多くの質問に答えられようとする講演者たちの姿勢には感服した。お互いの知恵、意見を出し合って答えていたのもよかった。

③「リフレクティングのデモンストレーション」について

・事例を話された家族の方の内容に対して、それぞれの方が生の声を披露していたが、リフレクティングが目的とするチームのやり取り(キャッチボール)などがあまりなく、家族への同情と慰めを語る場になっていたように感じた。それは「共感」というリフレクティングの大事な要素の一つだったのかもしれないが…

・リフレクティングの実際が少しわかった。/リフレクティングが今一つよくわからなかった。

・リフレクティングでの家族の話は具体的でよく理解できた/衝撃的だった/共感/勉強になった

・最後に家族の方が「話を聞いてもらってよかったです」と言われたのが印象に残った。

・家族の方がとても大変ながらも一生懸命当事者の方と向き合っている強さを感じた。それに対してKAZOCの皆様が誠実に答えて下さって良かった。 

④「訪問看護立ち上げるにあたって」について

・お話は示唆に富み、啓発的で大変参考になった。       同意見複数あり

・むしろオープンダイアローグとは切り離した独自の講演の場が欲しいと思った。

(2)本日の催しについてその他お気づきのこと

・(会場参加)よく聞こえず理解できなかったところが多くあり残念。 同意見多数(16)

・(会場参加)小さな画面を通しての視聴は集中しにくく、実感がわかない。 同意見複数

・(会場参加)オンラインより今迄の講演会の方がよく理解でき、良い。 同意見複数

・(自宅参加)慣れないこともあり音声が時どきよく聞き取れなかったが、かなり集中できたと思う。 同意見複数

・(自宅参加)オープンダイアローグのポイントをマイペースでじっくり学ぶことができよかった。 同意見複数

・テキストの「オープンダイアローグ対話実践のガイドライン」の内容がとても充実していた。家族学習会でも活かしてみたいと思った。

・主催の家族会の方々が、とても熱心に取り組まれていることに感動した。

・オープンダイアローグを日本に根付かせるには、とてもたくさんの課題があるように思う。

・医療の仕組み、社会の仕組み、日本人の長い事培ってきた社会性のようなものまでも、人々の合意の上で変えていく、変えていくことが求められているように思う。

・家族会の参加が多いようだ。医療関係、福祉関係、行政関係との連携がこれからは必要と感じた。

アンケートを集計して感じたこと

初めてのオンラインによる講演会で、不慣れの中懸命に準備しましたが、結果的に会場参加者からの「音声が聞き取りにくく、講演の中身がよく理解できなかった」という声が過半数を超え、大変申し訳なく、また残念です。一方自宅などで参加された方からは、「概ね視聴がスムーズにでき、良い学びが出来た」との感想が多くよせられ良かったと思いました。

プログラムが「盛りだくさん」過ぎたという声も有りました。確かに4つのテーマ各々に割く時間が短くなり、それぞれに「対話」を十分行うことが出来ず、参加者の理解が深まらなかったという側面もあったかもしれません。これらの反省点を次回に生かしたいと思います。

日本でオープンダイアローグが広まっていくことを願いつつ… (2πr 雙田春枝)